古代時空間アルバム

古代時空間アルバム
郷土の埋もれた文化遺産。愛知県には驚くような不思議なモノたちや,謎に満ちた驚異の遺跡がまだまだ眠っている。一見,現代の生活や街並とまったく無関係だと思うでしょうが,それはちょっと違うかもしれない。古代のモノ・出来事だといって無視するのはもったいない。ひょっとすると,地域力を蘇らせる魔法のアイテムになるかもしれない。したがってまずはご自分でそのモノたちに出会う必要がある。ではどうしたらそうした情報を手に入れることができるか。それがとても簡単なことなのです。

愛知県埋蔵文化財センターのホームページを訪ねていただくだけで良い。そこには,ここだけしかない「古代時空間アルバム」というコンテンツが用意されています。遺跡から出土した器や発掘風景などの写真が約20000点,他の地域を圧して余ある物量で,しかも無料で体験できる。いつでもどこでもどんなデバイスでも,インターネットにつながっていればOK。お手軽ですので,一度ぜひお試しいただきたい。さらに検索された項目から,次々に遺跡や遺物にたどり着くことができます。ひょっとして驚きの出会いが待っているかもしれません。
さて具体的にその方法を見てみましょう。まずwww.maibun.com/topへログイン。

すると,愛知県埋蔵文化財センターのホームページにアクセスできます。そのトップ画面の左上に「考古学アーカイヴ」という項目がありその下に「遺跡アルバム」というボタンがあります。これをクリックしていただくと,検索画面になります。「遺跡名」と「内容」という項目がありますので,何でもいいのですが,例えば「内容」というボックスに「円窓」という言葉を入れてみましょう。すると・・・画像の中に検索項目と関係しそうなモノたちが選択されます。奇妙な壺やその仲間たちがたくさん出てきますね,壺の中央に大きな穴があいている。

実はこの壺は愛知県清須市に存在する「朝日遺跡」という県内最大級の弥生遺跡から見つかる謎の土器です。面白ことにこの壺は朝日遺跡以外にはほとんど見つかっていない。また土器を焼く前に大きな穴を開ける理由も,その用途もまったくわからない・・ヘンテコリンな器なのです。しかし見方を変えると,ここにしかない優れたデザインでもある。であるならばこのカタチを街並アート・街路灯にして,街を一気に亜空間にしてしまったらどうだろうか・・。
遺跡からの情報は,他に類例を見ない特徴的かつ重要な地域共有の財となるモノです。そして一番の特徴は,直ちにその地域の風土にあったデザインに変身できるという優れた特徴をもっている点です。何たって,そこから発見されたのですから・・。遺跡アルバムに掲載されたモノたちは,未来への地域社会の歴史・文化の礎を築き,豊かで楽しく個性的な地域を作っていく上で重要な役割を担っていくものと確信しております。

地域独自の取り組みが求められている現代,私たちが提供する時空間アルバムを活用する時が近づいていると思っています。この地域にしかない優れたデザイン,古代の叡智を観じる場面を発掘資料から街々に,現代に蘇らせるのです。

『月刊なごや』no.329 2010-02より

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