ある神社に伝わる神事,その言葉や所作,あるいは周囲の空気に触れた瞬間,間歇泉のようい古代人が思い描いた気持ちが何となく理解できるヒトがいる。いや感じるといった方が良いかもしれない。街に残る巨木,その孤高ともいえる姿に触れた瞬間に,ここで繰り返された庶民の生活が,走馬灯のように蘇るヒトがいる。僕たちはその気持ちを抑えきれず,その強さはヒトにより大きく異なる。おそらくまず間違いなく誰にでも太古の歴史を心の奥底にしまい込んだまま,気づく事無く日常性を送っている。
僕たちの古代人は心の奥底で,じっとその出番を待っているのだ。

皆さんが住んでいるその場所,かつてはどうであったのか。そこは森ですか,沼ですか,あるいは川の中・・。鎌倉時代の集落ですか,江戸時代の街道が通ってますか,古墳が近くにありますか,そして鎮守の杜はまだ健在ですか。これらを知る事が重要です。なぜならば未曾有の災害から身を守る手掛かりがそこにあるからです。歴史が積み重ねてきた幾つかの層,レイヤーを考えてみましょう。なぜそこにお地蔵様が存在するのか,なぜそこに巨木が存在し,守られてきたのか。なぜそこに道標が立ち,水路が掘削されたのか。大きな古墳が造営された意味はなになのか,弥生時代のムラ(遺跡)がどうしてこの街の下に眠っているのか。
多くの場合は,それは偶然ではありません。そこには歴史レイヤーが積み重ねられ,やがで「平成」という時代を迎えただけなのです。私たちはそれを知らないだけです。その意味を知り,街の歴史を踏まえた生活空間を作り上げる必要があります。
その場面の,,歴史レイヤーを感じることです・・・・。